2007年04月03日

音楽を聴いて、動けなくなったことありますか?

15年くらい前の話です。
マスタリングの仕事に慣れたころでした。
高校時代の友人とカラオケに行きました。



正直なところ、カラオケは苦手です。
自分の歌の下手さは自分が一番よくわかります。
歌っている最中も、上に外した、下に外した、などと音程が気になってしまい、あまり楽しめないのです。
歌の上手な人がうらやましいです。
音程など気にせず、気持ちよく歌える人もうらやましいです。



話がそれてしまいました。
友人2人と私でカラオケに行ったんです。
カラオケボックスではありません。
店内は広く、正面が簡単なステージになっていて、客が自分で歌いたい曲をリクエストして、ステージで他のお客さんの前で歌うのです。
そのときは、私たちのほかにお客さんは1グループしかいませんでした。
1グループといっても、人数は20人くらい(もっといたかも)の大人数でした。
よくよくそのグループを見てみると、スーツをきた男の人や女の人の中に混じり、一人大柄な黒人女性がいました。
何かの打ち上げのようにも見えましたが、私たちからはよくわかりません。



そのうち、店員さんが、あの黒人さんはブロードウェイミュージカルの人だということ、CMの撮影で日本に来ていて今日はその打ち上げだということを教えてもらいました。
そのグループの人たちももちろんカラオケを歌うのですが、その黒人さんだけは他の人が勧めても笑いながら手を横に振り、歌おうとはしませんでした。
そんな姿をみて、「残念だなぁ。せっかくだから聞いてみたい・・・。」と思っていました。
そしてその打ち上げがそろそろお開き、という時になり、その黒人さんがとうとう立ち上がり、ステージへ向かったのです。



その黒人さんが歌ったのは「ダニーボーイ」でした。
その歌を聴いたとたん、私は身動きが出来なくなりました。
まるで金縛りにでもあったみたいにです。
とても素晴らしいボーカルでした。
パワフルで、優しくて、穏やか・・・。
上手く表現できませんが、とにかく素晴らしかったんです。
歌が終わるまで、私は硬直してしまいました。
少しでも動いたら、すべて台無しになってしまいそうな気がしたんです。



一緒にいた友人二人は、「あのおばさん、すごく歌上手いね。」「さすがプロだよね。」なんて、はしゃいでいましたが、あれは上手いとか、プロだとか、そういった次元ではなかったと、今でも思います。
あの場にたまたま居合わせた私は、とんでもなくラッキーでした。



それにしても、その黒人さんの歌った直後に、「あ、次は私だ!」と言いながらステージへ向かう友人の勇気(?)にはびっくりしましたが。



参考ページ ・・・ ダニーボーイ

posted by ueda at 16:46| Comment(0) | 日記・コラム・つぶやき
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